引用先：https://en.wikipedia.org/wiki/File:Farnsworth_House_by_Mies_Van_Der_Rohe_-_exterior-8.jpg
概要
名称：ファンズワース邸
設計者：ミース・ファン・デル・ローエア
年代：1950年
用途：住宅建築
場所：メリカ・シカゴ 14520 River RdPlano, IL 60545United States
ファンズワース邸（Farnsworth House）は、アメリカ合衆国イリノイ州プレイノに位置する近代建築の代表的な作品です。この建物は、建築家ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエによって設計され、1951年から1953年にかけて建設されました。
ファンズワース邸は、ミースの「少な即多」の設計哲学を体現しており、非常にミニマリストなデザインが特徴です。この建物はガラスと鋼の構造から成り、地面からわずかな高さに浮かんでいるように見えるデザインとなっています。内部空間は一つの大きなオープンスペースであり、仕切り壁やカーテンがほとんどないため、内外の境界がほとんど消失しています。
ファンズワース邸は、ミースの近代建築の典型的な例であり、そのシンプルなデザインと機能性が評価されています。この建物は、美術館として一般に公開されており、建築愛好家やデザイン関連の専門家から多くの注目を浴びています。
特徴
中央コア部分以外に間仕切りがなく、外周部がすべてガラスでできた平家建の住宅です。
H形鋼の柱に溶接された梁を介して屋根スラブ及び床スラブを取り付けた構造に特徴があります。
1950年、アメリカのシカゴ郊外に完成したファンズワース邸は、ミース・ファン・デル・ローエによって設計された週末住宅です。この建物は、ミースがアメリカで設計した初めての独立住宅であり、彼の生涯で最後の独立住宅となります。
ファンズワース邸の特徴的な構造は、8本のH型鋼の柱とそれらに溶接された鉄骨梁によって支えられています。この構造によって屋根スラブや床スラブが取り付けられ、柱や梁、サッシなどが溶接接合によって結ばれています。この工法によって、軽やかでスリムな柱が宙に浮遊するようなデザインが実現されています。床スラブの端部は片持ちとなっており、浮遊感が一層強調されています。
この建物の特徴的な点は、内部空間のユニバーサルスペースと呼ばれる無柱の平面的な自由な空間です。8本の鋼の柱は外部に持ち出され、内部空間には存在しません。
設備コアとしてトイレ、浴室、キッチンが一まとまりに配置され、その周りをワンルーム空間が回遊可能な構造となっています。家具によってリビング、キッチン、寝室などが区分されています。
引用先：https://en.wikipedia.org/wiki/File:Farnsworth_House_by_Mies_Van_Der_Rohe_-_interior-3.jpg
床高をGL（地上）＋1.5mと高く設定したのは、建物が大きな川の氾濫に配慮しているためです。
引用先：https://en.wikipedia.org/wiki/File:Farnsworth_House_by_Mies_Van_Der_Rohe_-_exterior-4.jpg
このような工法や機能設計によって、軽やかなデザインや機能性が実現されましたが、建設費の増大と関連してミースと施主との間で裁判に至るなど、一部トラブルも生じました。
試験問題
平成29年度 （2017年）
ファンズワース邸(ミース・ファン・デル・ローエ)は，広大な敷地に建つ週末住宅であり，Ｈ形鋼の柱に溶接された梁を介して屋根スラブ及び床スラブを取り付けた構造に特徴がある。
回答：〇
平成1年度（1989年） 平成11年度（1999年）
ファンズワース邸（ミース・ファン・デル・ローエ）は，コンクリートによる構造の特徴を生かしたユニバーサル空間をもつ。
回答：×
【解説】ファンズワース邸は、通常のコンクリートではなく、特別な溶接技術を使った鉄骨で作られた建物です。この鉄骨構造を使った空間は、住宅だけでなくオフィスや学校、商業施設など、いろいろな用途の建物に使えます。そして、建物の大きさや地域に関係なく、簡単に広げたり変えたりできるんです。そのため、このアイデアは国際的な建築スタイルに影響を与えています。
公式サイト
Farnsworth House – ファンズワース邸
開館時間：9:30~16:00(土・日曜日~17:00)
休館日：月曜日
URL : http://www.farnsworthhouse.org
住所：14520 River Rd, Plano, IL 60545 USA
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